ルール

回文とは、仮名書きした場合において
前から見ても後ろから辿っても同じ表記になる文である

 (例外) 「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」はそれぞれ「や」「ゆ」「よ」「つ」とみなして良い
       ※いわゆる緩和規則

 (俺専用補足)

  ・濁音・半濁音・清音は、それぞれ区別する
      (例えば「ふ」「ぶ」「ぷ」は、それぞれ別の文字と見做す)。

  ・長音記号「ー」は、他の仮名文字と区別する
      (例えば「トーク(talk)」と「とおく(遠く)」は区別する)。


  …まぁ、濁音も長音も区別しない、と言う立場もあるのですが、俺はどうもこれらを区別しないと調子が狂うもので。


非魔神流回文作成法

  1. 適当に、思いついた単語を逆から読んでみる。
  2. いけそうだ、と思ったらその単語の前後にどんどん文字を付け足していく。
  3. とにかく「こじつけ」精神で。状況設定なんて後からいくらでもついてくる。
  4. 結局、これって偶然に任せっきりじゃん(爆)

これだけでは実感が沸かないと思うので、事例を挙げて回文づくりの手順を説明しましょう。

「やる気で取る!彼らの兜外すと、鈴は飛ぶか?」「乗られ、狩ると出来るや」

(やるきでとるかれらのかぶとはずすとすずはとぶかのられかるとできるや)(33字)

……なんだか意味不明な回文だなぁ。ま、いいか。

(1)まず、「かぶとはずす(兜外す)」という語句が浮かんできました。
  これを逆さにすると「すずはとぶか」となります。

(2)「かぶとはずす」「すずはとぶか」から、疑問形の文が浮かんできました。
  「かぶとはずすとすずはとぶか」

(3)この文字列からイメージできることは何か、考えます。
  まず、疑問形ということから「誰かが誰かに質問している状況」が浮かんできました。
  また、「かぶと」から、戦国時代の合戦をイメージしました。

(4)そこで、「合戦での、足軽同士の問答」を連想しました。

(5)これだけでは寂しいので、この文字列の前後に付け足しできるか、検討します。

  例えば、「かぶと」の前に「かれらの」をつけると、
  「かれらのかぶとはずすとすずはとぶかのられか」
  となります。

(6)(5)の文字列で意味が通るように、調整します。
  「問答」という場面設定から、とりあえず
  「かれらのかぶとはずすとすずはとぶか」「のられか」
  で区切ってみます。
  
  後半部分は、前半部分の質問の答えになっていれば自然だろうから、こんな感じで発展させます。

  「のられかるとできるや」
  (乗られ、狩るとできるや → 戦国時代の合戦、ということを考慮して)

  さて、これを逆さにすると
  「やるきでとるかれらの」   となり、少しは意味が通る文字列になります。

(7)こうして、
 
 「やるきでとるかれらのかぶとはずすとすずはとぶか」「のられかるとできるや」

 という回文ができました。

 それにしても、前半部分はちょっとすっきりしない感じがするので、もう少し手直ししてみます。
 例えば、「やるきでとる」でいったん区切ってみるとか。

 こうすると、
 A:「やるきでとる」B:「かれらのかぶとはずすとすずはとぶか」
 A:「のられかるとできるや」

 といった、二人の問答の場面になります。

(8)最後に、(7)の回文の解釈をします。
  
  場面:戦国時代の合戦における、2人の足軽の問答。

  大意:熱血漢Aは、敵の兜を取ろうと血気盛ん。
      Bは興味にかられて、Aに敵の兜を外した時の様子を尋ねる。
      これに、Aは「狩るとできる=敵の鈴は飛ぶ」と答える
       ※何となく会話が噛み合ってないのはやむを得ない。


★「非魔神流回文作成法」は、何でもいいから回文を作りたい、という人にお勧めします。
  もうちょっと本格的な回文に付いては、回文の本を見るなりWeb上で検索するなりして
  調べてみるときっと良いヒントが見つかることでしょう。